2017.2.6 ブログ
プロが教える正しい枕の選び方。自分に合う寝具・種類を見つけよう。
「どんな枕を使ってもしっくり来ない」
「お店で買った時は良いと思ったのに、家で使うと何か違う」
「クチコミでは良さそうだったのに、自分には合わなかった」
今までそんな経験はありませんか?当店にも、そんなお悩みをお持ちの方が多く来店されます。「眠活(みんかつ)」なんて言葉が生まれるほど、最近は睡眠に関心を持っている方が増えてきました。アロマやサプリ、ヒーリングCDなど、快眠の為のグッズも多く作られていますが、一番皆さんが気になるのはやはり「まくら」ではないでしょうか。
枕にも沢山の種類があり、TVや雑誌、インターネットなどで手軽に購入できる通信販売がとても盛況のようです。ただ実際に使ってみると、「なんだか自分には合わなかった」「悪くないけど期待したほどでは無かった」という方も多いのでないでしょうか。
良さそうな枕を見つけては買ってしまい、結局合わなくて使わなくなってしまう「まくら難民」がとても増えています。当店でも、「押入れの中に沢山枕があるので、日によって使い分けています」なんてお客様もいらっしゃいました。合わないけど、殆ど使っていないのに捨てるのは勿体無いですもんね。気持ちは分かりますが、合わない枕を使い続けるのは肩こりや首こりの一因にもなります。首のカーブや体格は人によって違うものですから、既製品の枕でピッタリ!というのはなかなか難しい事です。合わないので次々に買い替える事になってしまう。それが、「まくら難民」を生み出す1つの要因だと思います。
正しい枕の選び方は?
せっかく合わせて作ったまくらだから
最大限に生かせないともったいない!
枕の選び方にはいくつかポイントがあります。
しかし、枕を合わせるだけで本当の快眠を得るのは、実はとても難しいです。当店でも来店されるお客様に「他店でオーダーメイド枕を作ったが合わなかった。どうしたら良いか」「どの枕もしっくり来ない」とお話される事がよくあります。そこで私たちがお聞きする事は、どんな敷き寝具を使っているかです。
理想的な寝姿勢というのは、仰向けも横向きも立っている時に軽く「気をつけ」をした状態で寝られている事だと言われています。仰向けの時は膝を立てたり、横向きの時は丸まって寝る方も居ると思いますが、体の軸がまっすぐならそれでも大丈夫です。ではどうしたらまっすぐの姿勢が取れるのでしょうか。
実は枕ではなく、 敷き寝具が寝姿勢を決めるのです。人の体には臀部の出っ張りや腰の窪みがありますよね。この凹凸が、敷き寝具によって姿勢を変える原因になっています。例えば固い布団の場合、臀部などの出ている部分がしっかり沈んでくれないので、仰向けだと反ったような姿勢になり、首や肩で上半身の体重を支えてしまうことになります。すると、首の血行が悪くなるので、首コリや肩コリを感じるようになってしまうのです。逆に柔らかい布団だと、体で一番重い腰周りが沈みすぎるので、猫背のような状態になり、これも腰痛・コリの原因になります。
特に、オーダーで作った・既製品でも自分に近いものを買った。という経験がある方は枕が合わないのではなく、敷き寝具が合っていない事がほとんどです。
「枕が合わない」という方は多いですが、「敷き寝具が合わない」という方はほとんどいません。首や肩に違和感があると、「枕だ!」と、やっぱり思いますよね。
どうしてもオーダーメイド枕というと、メディアの影響や、マッサージ、整体の先生に、安易に「枕を変えたほうがいい」などと言われる事もあり、お客様は期待して来店されます。もちろん合ってない枕を使うより、合わせてあげた枕を使う方が良いです。ですが、「首・肩が凝らないように」「疲れを取って朝スッキリ!」というのは、枕だけではどうしても難しいです。人の頭部は体重の約8%、その他は約92%もあります。92%は敷き寝具の上ですし、肝心の枕もその上に乗っているものですから、寝具も基礎部分が大事という事ですね。これが、「どんな枕を使っても合わない気がする」一番の原因です。
敷き布団もセットでご利用いただいたお客様の声
・家にまくらは沢山あるけれど、どれも合わない気がしていた理由が分かりました。
・セミオーダー枕だけでも寝心地は良かったが、敷ふとんと合わせたらもっと良かった。
・敷ふとんを変えてから、赤ちゃんの寝つきが良くなった!
姿勢を取れる敷き寝具 + まくら(既製品orセミオーダー)をお使いの方と、まくらのみお使いの方にお客様にお声を頂くと、満足度にかなり差がありました。これも、安易に枕だけ変えるのではなく、お客様がどんな敷き寝具を使っているのか、お聞きするうちの1つでもあります。
まくら選び ポイント1 高さ・素材(硬さ)・大きさ
①高さを知りましょう
大事な事は、まくらの高さが自分に合っているかどうかです。「それはそうでしょう」と言われそうですが、実はこれを自分で見極めるのはとても難しい事なのです。
まくらの高さは、仰向きと横向きでそれぞれ違う高さが必要です。仰向きは首と後頭部のカーブに合わせますが、横向きは肩幅に合わせます。仰向きの時は、頚椎がしっかり支えられる事と、目線は真上ではなく足元へ角度が5度下がるくらいの高さに。横向きは肩幅をしっかりまくらで埋め、首から背骨に掛けて曲がる事が無いよう、仰向けでも横向きでも、まっすぐの姿勢 になる事が理想です。本当に自分に合っている高さと好きな高さには、殆どの人にギャップがあります。特に男性は高めが好きな方が多いかなと、接客をしていて感じます。
昔から日本では高い枕がよいとされていて、売っている物も高く作られた物が殆どでした。ですが高すぎる枕は首が前屈するので、イビキや首・肩コリの一因にもなりえます。
お店では仰向けは立ったまま5秒で高さを測ることが出来ます。横向きは実際に寝て、きちんとまっすぐの姿勢になるような高さ敷ふとんはどのようなものかを、ピローアドバイザーが見ていきます。
まずは自分に合った高さを知ることが、とても重要です。
②素材(硬さ)を選びましょう
お客様のお話を聞いていると、男性は硬め、女性は柔らかめを好む傾向にありました。子供の頃から使い慣れている物や、今使っている枕の感触に影響される事が多いようです。硬いものだと昔ながらのそば殻・パイプ・ビーズ・高反発ウレタンなど。柔らかいものは低反発ウレタン・わた・パフ・フェザーなどですね。大きく分けるとこのくらいでしょうか。最近のまくらブームで、他にも様々な感触の枕が作られていますが、選ぶ時は自分が好きな感触の物が良いでしょう。今までの枕と感触が大きく違う枕は、慣れるまでに時間が掛かる場合があります。なるべく、好きな感触に近い枕を選ぶと、新しいまくらに慣れるのも早くなります。
ですが、あまり柔らかすぎるものはNG!感触は気持ちよく感じるかもしれませんが、柔らかすぎると首をしっかり支えられないのと、寝ている間に頭の重みでどんどん沈んでしまいます。これでは高さを合わせる意味がなくなってしまいます。また、柔らかい素材の物はヘタリが早く、高さが変わりやすいという欠点もあります。
適度な硬さと弾力、そして通気性に優れている物が、枕の素材としては一番オススメです。
当店では、感触・通気性・ヘタリにくさを考え、ゴムのような弾力のある特殊なパイプを、全部で4種類作りました。それぞれ硬さが違い、首には硬めを。頬が当たる部分には柔らかい素材を使っています。首をしっかり支えてくれる適度な弾力があり、パイプなので通気性にもとても優れています。
③適度な大きさがあるものを選びましょう
当店のセミオーダーメイドまくらは、横幅が70㎝~77㎝と一般的な物より大きく作られています。これは、仰向けをする場所(真ん中)・横向きをする場所(両サイド)を分ける必要があるからです。①でもお話しましたが、合う高さにするには「仰向き」の場合と「横向き」、それぞれ違う高さになります。横向きは左右あるので、全部で寝る場所が3箇所必要になる訳です。一般的な60㎝サイズだと、どうしてもそれぞれの場所が狭くなり、寝づらさが出たので当店のオリジナルまくらは少し大きく作ってあります。
ただ、華奢な体型の方だと、広すぎる枕は横向きの場所まで届きにくい事もあります。慣れれば無意識のうちに所定の位置まで頭を持っていくことが出来るようになるのですが、一般サイズが良いというお客様の為に、「東京西川高さ3タイプまくら」60㎝タイプもご用意がありますので、どちらも試して頂くと良いと思います。
まくら選び ポイント2 まくらは試してから買いましょう
枕を選ぶときに、今まで実際に寝て試してから買ったことはありますか?枕を見に来店されるお客様の中でも、殆どの方がNOでした。手で触って感触を確かめたり、展示されている枕に立ったまま頭を乗せてみた事はあるかもしれませんね。
例えば、洋服を買うときに、ハンガーに掛かっているものを鏡の前であててみるのと、実際に着用した時とイメージが違ったり、サイズが合わなかったりした経験はありませんか?実は枕も洋服などと同じで、見た目と使い心地にはズレがあります。人は人生の3分の1寝ていると言いますが、平均1日7時間も大切な首と頭を支えるのが枕です。実際に試し寝してから選んで頂きたいと思います。
ハンザムは、店内の商品のほとんどを実際に試してからご購入頂けます。ぜひ一度、極上の寝心地を確かめに来てください。お待ちしております。